#自由研究には向かない殺人
#ホリー・ジャクソン
#ホリージャクソン
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#あらすじ
高校生のピップが自由研究(EPQ)の題材に選んだのは、5年前にピップの住む町で起こった女子高生失踪事件について。
失踪した17歳の少女アンディは交際相手のサル・シンに連れ去られ、サル自身はアンディの居場所を明かさずに自殺したとされている。
ピップは、その事件においてのマスコミについて研究するというが、実はサル犯人説を疑い真相究明する為のカモフラージュだった。
関係者への地道な聞き込みやSNS調査を通して、ピップが行き着く結末とは…?!
#感想
すごく面白かった。
まずキャラクターが好き。
主人公のピップは、サル犯人説に疑問を持って、EPQを建前に関係者達に取材を行います。
結構際どい質問もしていくピップ、引く時は引いて押す時は押す、相手を観察して会話の流れを読み、すでに公表されている情報の確認や、新たな情報も聞き出していきます。
高校生になかなか出来ないよ!彼女の聡明さが伺えますね(❛◡❛✿))
ミステリの主人公にはたまに、相手が嫌がるのに「真実を知りたいんです!」ってズンズン突っ込んでいくタイプがいるけど、"それは貴方の気持ちであって相手には関係あるかな…"と複雑な気持ちになる時があります(´・ω・`)
でもピップちゃんに対しては、なぜか全然、自己中だとか部外者なのにって気持ちが起こらない。
それは、ピップから思いやりと、相手への丁寧な姿勢、常に公平であろうとする意志を感じるから。
決して正義を振りかざすことなく、時に眠れないほど悩みながらも行動することをやめない、そんなひたむきなピップちゃん。
こんなの絶対好きになっちゃうでしょ(´・ω・`)♡
行動力がありすぎて、しょっちゅうハラハラさせられるけど、相棒ラヴィが良い感じに緩急を付けてくれる。
あんなに辛いことがあったのに、底無しの優しさとユーモアを忘れないラヴィ、本当に尊敬する(;ω;)
ちなみに本書は結構分厚目なのだけど、ピップと取材対象者の会話が対談形式で書かれていたり、ピップの作った地図が出てきたりと飽きさせない工夫もバッチリ(*´꒳`*)b
ピップ達の日常会話はユーモアにあふれていて、海外作品の良さも十分に楽しめます。
間違いなくオススメ出来る海外ミステリです!