#逃亡くそたわけ
#絲山秋子
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#あらすじ
福岡の精神病院で入院中の"あたし"。21歳の夏をこのプリズンで終わらせてしまうのは嫌だ!
たまたま居合わせた"なごやん"を道連れに、彼のぼろぼろ車での逃亡旅行が始まった。
#感想
すごいタイトルだな。表紙の投げやりな感じと妙にマッチしてるし。
正直、どんなヤクザな主人公のすさんだ話かと思った。そしたら博多弁ばりばりの元気な女の子が、おちおちノースリーブも着られないプリズンから脱走する話だったとは。
強烈な方言には面食らうが、読み始めて早々"なごやん"の呼び名の由来あたりで、もうこの登場人物2人のことが大好きになってしまった!
抜けてて計画性もなくって、逃亡中だというのに無邪気にお団子食べたりして(可愛い)、でもどこかずっと不安で。
ずっと逃げ続けられる訳ではない。夏休みが終わるようなラストは、この物語に相応しかった。