#弁護側の証人
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#あらすじ
元ストリッパーの"ミミイ・ローイ"こと漣子は、八島財閥の放蕩息子杉彦に見初められ、大恋愛の末に結婚する。
杉彦の親族や女中達からは歓迎されず嫌がらせを受ける漣子だが、持ち前の明るさと杉彦への愛で乗り切ろうと奮闘する。
ところが義父が何者かに殺され、夫婦は離れ離れになってしまう。金網越し悲しげな表情で諦めかける杉彦に、諦めるのは早いと言う漣子。
彼女は果たして真実を見つけられたのか…?!
#感想
ちょっと古めかしい言い回しもあるけど、現代では出せない味があって私は好みでした。
驚きの結末もですが、登場人物達が魅力的でシリーズだったら読みたい程。
主人公ミミイ・ローイは応援したくなる。教養は足りないかもしれないけど、一生懸命でスレてないんですね。元ストリッパーとのギャップが良い。
あと元同僚のエダに、彼女が連れてきた清家弁護士。個性豊かな彼らが物語に良いアクセントをつけてくれます。惜しいのは、そんなにキャラが立っているのにちょっと出番が少なかったこと。
サラッと書いたけど、結末にはまんまとしてやられました!途中で感じた違和感を、なぜスルーしてしまったのか…
面白い小説は、年数が経っても面白い。賛否もあるようですが、私は叙述トリックのレベルが高いと思いました。